ジャガイモの栽培方法の紹介#1

種芋を入手

2月ごろになるとホームセンターに種芋が並びます。ジャガイモの種類は実に数十種類以上もあり、大きなホームセンターには十数種類もの種芋をそろえているところもあります。

種芋の選び方

ほとんどの場合、重量で売られているので、なるべく小さい芋がたくさん入っているものを選ぶといいでしょう。ジャガイモの芽の数は大きくても小さくてもほぼ同じです。であれば、大きなジャガイモが少量入ったもの買うよりも、小さなジャガイモが多く入っているものを買ったほうがお得です。

種芋を芽出し

購入してきたジャガイモを日光浴させて芽を出させます。芽が出てから植え付けたほうが生育は早いですが、時期的に余裕があったり、急いでいないのであれば芽だししないで植え付けてしまっても問題ありません。

芽出しをしておいたほうが種芋を切る際に楽です。

種芋を切って増やす

そのまま植え付けてしまってもいいのですが、種芋を半分に切れば種芋の数が2倍になります。多く芽が出てしまってもどうせ芽かきをするので、切って個数を増やしたほうがいいでしょう。

ジャガイモの芽はてっぺんから135度ずつらせんを描くように生えています。そのため、芽が均等な数になるように切ることは難しいです。多少数に偏りがあってもしかたありません。

大きな種芋であれば、3つに切ってもいいですが、卵くらいの大きさであれば半分までにしましょう。切り口が増えるほど芋の体力が減りますし、切り口の面積が増えて細菌やウイルスに侵されるリスクが増えます。

※種芋を切る際は清潔な包丁を使用しましょう。また、種芋の切り口は触れないようにします。

切り口の消毒は不要

一昔前は種芋の切り口には草木灰をつけるのが主流でしたが、今は断面を3~4日乾かしてコルク化させれば良いことになっています。実際に草木灰を使用せず植え付けてみましたが、発芽率100%で問題ありませんでした。

というかトラクターでかき回されて粉々になった取りこぼしのジャガイモも来年生えてきたりするので我々が思っているより強い植物なのかもしれません。

畑の準備

ジャガイモは水はけさえよければ荒地でも育ちます。ジャガイモの栽培でポイントなのは水はけです。水はけのいい土にするためには土の中の微生物が豊かで団粒構造ができていなければなりません。肥料はあまり必要ないが、たい肥は必要です。

たい肥と肥料の違いは例えるならば、たい肥がベッドで肥料が食事といったところでしょうか。たい肥は微生物に効かせ、肥料は作物に効かせるものです。

前置きが長くなってしまいましたが、植え付けの2週間前に次のものを投入して耕します。

  • バークたい肥
  • 牛糞

できれば蛎殻石灰もみ殻燻炭なども入れてもいいかもしれません。腐葉土は熟成度合いによってはあまりお勧めしません。腐葉土は腐りかけのため比較的長く効かせることができますが、腐葉土中の微生物が芋まで腐らせる可能性があります。植え付け直前に入れるたい肥類は完熟したものを使うのが基本です。

まき溝を掘り、種芋を30cm間隔くらいで置きます。肥料をしようするのであれば、ジャガイモを置いた隣に鶏糞や化成肥料などを一つかみおいてやります。(かき混ぜないこと)これを割り肥といい、根っこが肥料の場所を探し当てて好きな分だけ吸収してくれます。

あとは軽く土をかぶせ、とりあえず完了です。