野菜作業車(クローラー)の性能に感激
自分が修行させていただいている農園で枝豆の収穫の際に活躍するのが野菜作業車(運搬車、クローラー)です。
ただのエンジンとキャタピラが付いた1.5m x 1.5mの台車なのですが、重たい枝豆を運ぶには物凄く助かります。
枝豆の畝は50mほどあり、毎日1列ずつ根ごと引っこ抜いて収穫します。引っこ抜いた枝豆はある程度の数でひもでくくって束にします。1束の重量は約12kgもあり、4トントラックの荷台に積みきれないほどに積み上げます。中々の重労働です。約12kgの枝豆の束をトラックの荷台まで往復するのは骨が折れるので、この野菜作業車が重宝するというわけです。
この野菜作業車の操作盤にはスロットルレバー、左旋回レバー、右旋回レバー、ギア、副変速機のレバーがあり、副変速機のレバーにはロー、ハイ、クラッチ切、パーキングのレンジがあります。エンジンにはスターター、いまどき珍しいチョークがあります。
エンジン始動時はクラッチが切れていることを確認して、イグニッションスイッチをオンにして、スターターを勢い良く引きます。エンジンはキャブレターなので寒いときにエンジンが始動しにくい際はチョークを引いてA/Fを濃くしてやります。エンジンが始動したらチョークを戻します。
動かす際は、スロットルを少し明けて、副変速機レバーをローかハイに入れます。半クラはありません。
1速のローでナマケモノよりも遅い速度で進みますので、操作手は一度方向と速度を決めたら、その場を離れて積み込み作業を行います。地面の起伏に乗り上げる際にエンジンが止まってしまうのではないかと思いましたが、起伏激しい悪路でも常に一定の回転数でじわりじわりとトルクフルに進んでいく様子には驚きました。
早く移動させたい場合は、一旦クラッチを切り、スロットルを少し多く空けて2速に入れ、副変速機はハイに入れます。すると早歩きほどの速度になります。
単純な仕組みながら確かな実用性があり、操作してみるとラジコンみたいで楽しい農業機械です。